歌が上手くなりたい人がネット検索するとテクニック的なことを書いてあるのが多いですが、難しく考えたり、「これをしなくちゃいけない」って、固まったりしなくていいんです。
私達が本気で歌が上手くなりたいと思うのなら、テクニックではなく「歌を歌う」って何なのかを知ることだけでも、みるみる上達します。
さて、今回は「自分自身の今の状態」を考えながら以下の7つのポイントを確認してみてください。歌を歌うことが楽しくなることを願っています。
1 歌は体が資本
「歌うことはスポーツ」と一緒
私はず~っと、思ってきました。「歌を歌うことはスポーツ」なんだ!「歌を歌う人はアスリート」なんだと。手前みそですが、私の主宰するカラオケ大会は「大会」ではなく「杯」という祭典になっています。ww
「歌う」ということで、一番大切なのは「体が健康であること」なんですね。体全体が「楽器」のようなものなのですから、とにかく、体が資本です。もちろん、体と共に「心も健康」でなくてはいけませんよね。
歌う時は横隔膜を使います。肺の下にある、お皿をひっくりかえしたような、この横隔膜を鍛える必要があります。「腹式呼吸」「丹田呼吸」をしっかり身につけましょう。体を使って歌う、私たちはアスリートですから、この辺はしっかりやりましょう。
声はどこからでるの?
まずは横隔膜が動くことを意識して、腹式呼吸をしてみましょう。息をゆっくり、たっぷり吸って腹を膨らませたら、一旦息を止めます。そして、静かに細く、長く息を吐きます。
この時、腹筋よりも息を細く長く吐くことを意識してください。どのように息がでてくるのかを意識してください。意識したら、息がどう、吐き出されているか確認しましょう。
吸った空気が息となり歌になるには、どういうことなのかやってみましょう。
おなかを膨らませてから凹ます、腹圧が高まり、横隔膜が押されて、肺が縮め、息がのどを通って、息で声帯(粘膜)がふるえ、口の外へと息がでていきます。
口の外へ息が吐き出されるときに、唇や舌や顎などを使って、話したり、歌ったりします。
このように「息」は私たちの耳に届くまで、体の中では、横隔膜ががんばっていますね。
頭から足のつま先まで意識して
ヘッドボイスの練習とか、下半身に力を入れてとか、言われますけど、要するに、「歌を歌う」ことは「体全体を使いましょう」っていうことに尽きます。
「高音をだしたいなら、ヘッドボイスの練習」、「厚みのある声にしたいなら、下半身の強化、腹式呼吸」、「語り歌なら、息声の習得」など、テクニックは山ほどありますが、単純に頭の先あら、足の先まで、体全体を意識して、やることなんだと、思ってくださいね。
2 自分の声を知ろう
自分の声をきちんと知っておきましょう。歌を歌う、曲を選ぶときには、とても大切な基本です。お風呂に入ってほっとしたときに漏れる声(ゼロの声)をイメージしてくれたらいいです。詳しくはこちらを参照してみてください。
自分の声域(キー)を知ること
高い音は練習次第で地声1.2音高くなることがありますし、低い声も練習で響きのある低音にすることが出います。
普通の人が出せる声の範囲は1~1.4オクターブですが、訓練すれば高い音がでるようになります。練習次第では2オクターブに広げることも可能です・・・が自己流だと、かなり難しいかもしれません。
しかし大抵の歌は1~1.4オクターブ以内の音で、曲を選び、歌っています。自分のキーさえ知っておけば、自分に合った曲に出会えるのも簡単です。
感情移入する歌、しない歌
感情移入する歌と、しない方がいい歌とあります。ただ、歌には「歌詞」があるわけで、歌詞は、言葉ですから、表現するには、歌詞を理解して、その言葉に「感情を乗せて」声にして、外に発信するわけですから、言葉一つ一つ、丁寧に感情を乗せていきましょう。
ただ、注意したいのは、感情を入れ過ぎて、自分で自分に酔ってしまったり(自己陶酔)するのは、極力やめてください!「何を一人で、感情的になってるのよ!」と、批判されてしまったりしますから。ww
そして、「感情移入したほうがいい歌」の場合は、あなたの詞に対する解釈が大事になってきますから、「声の基本」をしっかり身に着けたうえでやらないと、ただの自己満足でしかありません。
音痴は良いの?悪いの?
音痴だと思ている人、音痴だって言われたことが在る人は、音程が合っていない原因を知っていますか?
- 音が取れていない音痴
- 歌を知らない音痴
- リズムがとれない音痴
どれか、できていないと、正確な音程で歌うことはできませんので、歌いたい曲があったら、十分に聴くだけ、聴くだけを100回・200回と聴くことが必須です。
また、「音音痴」「リズム音痴」「音がわからない音痴」を、一言に「音痴」といっても、
自分が何音痴なのか、自分で練習しながら、確認していってくださいね。
難しいことは言えませんが、先天性の音痴(申し訳ないけど)以外は、治ります。ほとんどの方は「歌を良く聴いていない!」です。練習方法を参照してありますから、頑張ってみてね!
音が取れていない
適切に声が出せていないと、聞こえた通りに歌えません。
この場合、声を出す練習をしっかり行うことで解決できます。
歌を知らない
どんな曲(メロディ、リズム、歌詞)なのかを正確に把握できていないため、音程が取れていないタイプです。
曲を何度も聴き、何度も歌い、それを録音して自分の声を聞きましょう。
メンターを見つける
リズムがうまくとれないのは、あなただけじゃありません。日本人の多くの人は、リズムをとるのが苦手です。古くは「能楽」・・・日本のリズムの基本はもともと「♪音符たるものに日本語が乗りにくい」んですものね。
なんども、なんども、曲をよく聴き、耳を澄ませて、ドラムの音、ベースギターの音などで、リズムを取る練習してください。歌を歌うのは、リズムを正しくとてるようになってからにしましょう。
リズムは自分でマスターするのが難しかったら、いい先生を見つけることが近道かもしれません。自分で、どうしても、「リズム音痴」だと思ったら、一度相談してみるのがいいでしょう。
3 カラオケ上手と歌うま上手
採点高得点をだすカラオケ上手
カラオケBOXでも、カラオケのお店に行っても、「精密採点」で高得点をだして、喜んだり、高得点をだすテクニックを覚えたりして楽しんでいる人が増えていますよね。
もちろん、高得点を出す人がかならずしも、そうでないかもしれませんが、聴く側にも問題があって、「高得点イコール、歌が上手い」と思っていることです。
精密採点は、あくまでも、機械のすることです。ただし、とても便利なので、音程の確認のためには、素晴らしい機能だと思いますので、利用したほうがいいと思います。
高得点は出ないのに心に響く歌上手
高得点がでないのに、やたら、「かっこいい」「上手いな~」っていう人、いませんか?瀬光採点機能は、データ処理できるものしか、採点できません。歌っている人の、目も、動作も、声の持つ雰囲気も、採点できないんですよ!
高得点ととるためにだけ、ガンガン練習する必要は、まったくありません。繰り返しますが、音程があってるか、どうかの確認作業には便利です。ww
4 カラオケ大会と発表会は別
カラオケ大会の審査基準を知ろう
カラオケ大会に出場したことがありますか?カラオケ大会に出場したいと思いますか?35年くらい前にカラオケが、普及してから、いまだに、カラオケが盛んなのは、「歌を歌う」って、人間の本能に近いのかもしれませんよね!?
カラオケ大会と言えば「審査」があります。審査するのは、多くの場合、「審査員」がいらして、審査します。人間です。wwでは、審査基準ってどうなっているんでしょうね。興味のある方は、こちらから知ることができますよ。覗いてみてくださいね。
発表会はのびのびと自由に
大きな発表会、グループの発表会、地域の発表会、または、二次会や三次会で歌う機会があるかもしれません。そんな時は、自由に、のびのびと、楽しく、歌いたい曲をうたいましょう。
私が、良く提案することがありますが、もし、カラオケ大会に出るために練習している曲があるとして、それを、発表会では、それこそ、審査用の歌い方じゃなく、自由に楽しく歌ってみる方法も指導させていただいています。
歌の基本は楽しく歌うことですが、「審査」となると、やっぱり、どこか、緊張していましますのもね。同じ歌でも、「審査用」「お楽しみ用」に歌い分けてみるのもいいでしょう。
5 優勝者を真似、学ぶ
審査員の評価は違ってあたりまえ
特に「カラオケの審査」に限らず、お友達子コメントや、先生のコメントなど、「あなたの歌」について、いろんな評価があると思います・・・が、評価は、その人たちの、いわば、好き嫌いの評価ですから、気にすることはありません。
ひとつの参考意見として、歌が上手くなるために必要なアドバイスだと、割り切って、聞いておきましょう。
目安として、いろんな大会でも、平均85点くらい、取れるようになると、審査員の評価が一定になってきて、上位にはいるようになりますので、頑張ってね!
素直に真似るのも勉強
「あの人、歌がうまいな~」と感じたら、歌い方を真似してみましょう。職人さんが師匠の技を盗むように、自分が気に入った歌い方の人に出会ったら、歌い方をそっくり真似します。
もちろん、声質や雰囲気が似ている人じゃないと、メチャ難しいので、注意しましょうね。でも、好きな歌い方や、上手だな~って感じる歌い方をする人は、だいたい、あなたが好きな曲を歌ってる場合がありますよね。
6 テクニックだけでは考えもの
テクニックばかりの上級者
これが、実は困った問題なんです。一般的に「上手」って言われる人の欠点といおうか、素晴らしいというか、声の基本はできているからだと思いますが、「テクニック」に走る傾向があります。
小手先のテクニックは、聴いてる人の心に届かないことがありますから、特に、上手だと言われている人にご忠告申し上げます。ww
テクニックに走るより、基本ができているんでしょうから、考え方ひとつで、好感度を上げられます。それは、「聴いて頂いてありがとう!」「歌える場所があるってしあわせ!」って感謝する心を持つことですよね。それだけで、テクニックは必要なくなりますよ。
テクニックを知らない初心者
これがまた大問題です。ここでいうテクニックは初心者の方への基本とでも言いましょうか。歌の基本が、全然分からず、勘違いして歌っている方は、歌の基本のテクニックを学びましょう。
歌う時に怒鳴ったり、音程がずれていたり、それは、聴いてる人への迷惑にもなりますので、一日でもはやく、「基本のテクニック」を学んで、楽しく歌う術を身につけましょう!ww
テクニックを気にしすぎては上達しない
またまた、問題です。中級者に多いかもしれない、勘違いなんですが・・・本人は上手に歌いたくて仕方ないんですね~。なので、「あ~じゃら、こうじゃら」やってみる。それも、いろんな人からの助言で、自分の歌をメチャクチャにしてしまう人がいます。
「あそこの部分は大きく歌って、ここは小さく歌って・・・」とか、悩んでいますが、それはきちんとしたテクニックではありませんので、注意しましょうね。
「声を出す」「歌う」というテクニックは、腹式呼吸の習得です。基本のテクニックを身につけると、しっかりした歌が歌えるようになります。単純なことですが、やってみましょう。
7 基礎練習とテクニックの違い
基本練習は必須
腹式呼吸の習得。自分の声を知る(ゼロの声)基本練習には「音程・リズム・滑舌」などがありますが、きちんと身につけることで、みるみる上達します。
基本ができていないと、上手になりたくでも、今以上になるのは大変です。自主練習でも、先生に習うにしても、基本からです。
テクニックは基礎の後から
基礎練習をして、歌う基本ができたら、「高音の出し方」「低音の響きかせかた」「感情移入の仕方」「ファルセットやこぶしの習得」「イメージトレーニング」等々、歌が上手くなるためのテクニックを覚えましょう。
まずは基本練習です。それから、歌をよりいい表現に仕上げるために、テクニックが必要になってきます。
今回のまとめ
今回は歌が上手くなるための7つのポイントをお伝えしました。歌が上手になるためには、一番はやっぱり、「自分の声を知る」ことだと思います。そして、自分の声を最大限に生かすための基本練習ですね。
基本練習は自分にあってるかどうかで、楽しくやれるか、やれないかが決まりますから、自分に合った方法を見つけることをオススメします。
「いい歌が歌えるように」祈っていますね。
ブログを見て下さり、ありがとうございました。